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ふっくら。

2025年、最初のブログは、ウェブ広告で見かけたちょっと気になる言葉について書きます。

 

それは「ふっくら」という言葉です。

 

みなさんは「ふっくら」というと、何を思い浮かべますか?

 

私は食いしん坊なので、写真のような蒸しパンや蒸しまんじゅう、コンビニのレジ横にある中華まんなどが、頭に浮かびます。

 

やわらかくて、ふわっとしていて、なんとなくあったかそう、というイメージです。

 

そのイメージどおり、私が見かけたウェブ広告は、ふとん屋さんの広告でした。

 

「ふとん」と「ふっくら」なんて、ぴったりですよね。では、何が気になったのかというと・・・。

 

「ふっくら」がカタカナの「フックラ」だったんです。

 

そのウェブ広告は、確か「おふとんがフックラよみがえる!」というようなことが書いてあったと思います。

 

おふとんがフックラ・・・。

 

耳で聞くと、何の違和感もないのですが、目で見ると、「フックラ」とカタカナ表記になっただけで、全然「ふっくら」した感じがしません。

 

私はライターという仕事柄、読む文章という「目で見ること」で表現することが多いです。日本語の表記には、漢字、ひらがな、カタカナがありますが、どれを使っても間違いではない場合、とても悩みます。漢字、ひらがな、カタカナ、どの文字を使っても「意味」は同じなのですが、それぞれの文字から受ける「印象」がまるで違うからです。

 

例えば、漢字で「私」と書く言葉。

ひらがなの「わたし」

カタカナの「ワタシ」

 

どうですか?

漢字はちょっとかしこまった感じ、

ひらがなはやわらかな感じ、

カタカナは強調した感じがしませんか?

 

この例は「私」という名詞ですが、これがオノマトペなどの修飾語になると、もっと印象が変わります。

 

例えば、ネットでよく見る

「ガクブル」をひらがなで書くと

「がくぶる」です。

全然、ガクブル = ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル じゃないですよね。

 

これと似たような感じで、固まっている氷などに使う

「カチコチ」をひらがなで書くと

「かちこち」になります。

なんか、ちょっと氷が解けてませんか?

 

という感じで、文字から受ける印象って、違うと思います。

大ざっぱにいうと、

ひらがなで書くとやわらかい感じがして、

カタカナで書くとかたい感じがするのではないかと。

 

なので、前述の「ふっくら」も、私はとっても気になったんです。

「ふっくら」という言葉は、やわらかいものに使う言葉なので(←ここに異論がある人はいませんよね?)

「フックラ」とカタカナで書くと、かたい感じがして、なんか違う・・・。

 

でも、ウェブ広告に使うくらいだから、きっといろいろ考えて、そして

「おふとんがフックラよみがえる!」というコピーになったんだと思うんですが・・・。

このコピーの作者にお会いしたら、その意図をぜひうかがってみたいです。