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耳栓の効果

このところ、仕事をするときに使い始めたものがあります。

それは、「耳栓」です。

私は普段、静かなコワーキングスペースで仕事をしているので、耳栓を使ったことはありませんでした。必要と感じることもなかったんです。

ところが最近、そのコワーキングスペースでオンライン会議などを行う人が増え、静かだったはずの空間が一変してしまいました。

そこで、仕方なく、耳栓を使い始めたというわけです。

 

ところで、耳栓って、どこで買うと思いますか?

私も最初は、ちょっと困ったんですよ。どこに売ってるんだろう?って。

けれども、そういうときに助かるのが、100円ショップ。とりあえず行ってみたら、やっぱり、ありました。

集中したいときに使う耳栓のほかに、「気圧変動対応」なんていうのもあるんですね。

私は新幹線や飛行機での移動も多いので、一応、買ってみました。まだ出番はありませんが。

 

さて、耳栓を買ったその日から、早速使っているのですが、意外なことに気づきました。

単に「耳栓」といっても、この耳栓は、音を遮断するわけじゃないんです。

よく見たら、パッケージにも書いてあったのですが、「音量抑制」なんですね。

 

なので、例えばこの耳栓をしているときに、パトカーや救急車などが通っても、ちゃんとサイレンが聞こえます。もちろん、スマホに届く緊急速報みたいな音も聞こえます。

でも、人の話し声のようなあまり大きくない音は、とても小さくなります。私の場合、コワーキングスペースで聞こえていた、オンライン会議による人の声が気になって仕方がなかったのですが、この耳栓をしてから、あまり気にならなくなりました。

 

ところで、いつぞやウェルビーイングの専門家にインタビューしたときに、「都会で暮らす人は、普段、五感のうちのいくつかは閉じている。五感をフルに使っていると、刺激が強すぎて疲れるから」ということを仰っていました。だから、ウェルビーイングに関していえば、あえて五感を使う時間を設けて、感覚を開く必要があるんですって。いわゆる「人間性の回復」ということかもしれません。

 

私は、耳栓を使うようになってから、この専門家のお話をよく思い出すようになりました。

私の場合は、原稿を書くことが仕事なので、仕事のときは主に「視覚」を使います。だから、耳栓を使って「聴覚」を閉じているんだなぁ。

ちなみに、家に帰ると、ラジオやCDで音楽を聴いています。仕事中に閉じている聴覚を、家では無意識に開こうとしているのかもしれませんね。