先日、久しぶりに献血をしてきました。
献血は、都内にある献血ルームで行ったのですが、なんとなく病院に似た雰囲気がありますよね。お医者さんもいるし、看護師さんもいるし、難しそうな機械もたくさん並んでいるし。
私はこれまでに何度も献血していますが、やっぱり緊張します。
だけど、問診してくれるお医者さんや、血液を採取してくれる看護師さんがやさしくて、ちょっとずつ緊張がほぐれていきました。
それで、ですね。私の仕事に置き換えて考えたんですよ。ああ、きっと、インタビュー取材を受けてくれる方々も、こんな風に緊張しているんだろうなぁ、って。
私がインタビューをするときに気をつけているのは「姿勢」です。あ、姿勢といっても背筋を伸ばすとか、そういう姿勢ではなくて、心構えや態度のことです。
インタビューの最初にやることは、相手にリラックスしてもらうこと。「取材という特殊な状況ですが、私というライターは怖くないですよ~」という雰囲気をつくります。
例えば、お店や会社の取材なら、ホームページに載っているような基本情報を聞いたり、お天気のこととか、相手と何か共通点(例えば同じ地方出身とか)があればそれでもOK。
まず、そういう簡単な質問をして、簡単に答えてもらう。それから徐々に、本題へ入ります。そうすると、ちょっと難しい質問をしても、相手の緊張が少しは緩んでいるので、しゃべりやすくなっているはずです。
時間がないからと、単刀直入に聞きたいことだけをいきなり聞いても、相手はこちらが思うように答えてはくれません。なぜなら、緊張しているからです。
人は緊張していると、思うように言葉が出てこなくなります。みなさんも、きっと経験がありますよね。普段はペラペラしゃべっているのに、緊張する場面ではうまくしゃべれない……。
一見、どんなにしゃべり慣れているように見える人でも、「取材」って緊張するものです。そういうことを、取材する側である私たちは、いつも意識する必要があると思います。
だからリラックスしてもらうことから始める。それが相手からいい言葉を引き出すコツだと、私は思います。