今日は7月31日、7月の最終日ですね。今月も取材でいろんなおもしろい人に会ったなぁ、と振り返っています。
冒頭の写真は池袋です。今月、池袋のとある会社へ取材に行き、その会社の社長さんからお話を聞きました。
その会社では、人材育成に力を入れていて、独自の教育制度を確立しています。さらに、なんと会社の近くに小規模な図書館までつくったというから、驚きです。
その会社の社長さんは、ご自身も読書家で、社員だけではなく一般の方も交えた読書会を行っているそうです。
そんな読書好きの社長さんの言葉
「忙しいから本が読めないのではなく、本を読まないから忙しい」
私はこの言葉にハッとさせられました。というのも、私自身、そういう体験をしたことがあるからです。
今年に入ってから、ライターである私の仕事がものすごくヒマになってしまい、一時期、本業と全く関係のない「副業」をしていました。その副業は体力を使うので疲れてしまい、本を読もうという気力がありませんでした。
でもその後、おかげさまで本業のライター業が忙しくなり、これまでと同じように取材をして原稿を書くようになりました。ところが……。
現場に行って人に会い、取材をするまではいいのですが、肝心の原稿が書けなくなってしまったのです。書けない、というと語弊がありますが、書くのにとても時間がかかりました。なんというか、言葉が出てこないのです。
ピアノを弾くことを生業とするピアニストは、練習を1日休んだだけで、1週間以上の遅れをとるそうです。ライターである私も、おそらく、言葉を使う仕事を休んでいたから、それまでのように原稿を書けなくなってしまったのだと思います。
ライターだけではなく、どんな仕事でも「文章を書く」ということと無縁ではありません。企画書だって報告書だって、誰かと情報を共有しなければならないところには必ず「文章」とか「言語化」というのがついてきます。
ですから、あの社長が仰った「忙しいから本が読めないのではなく、本を読まないから忙しい」という言葉は、ものすごく納得です。
本を読まないということは、言語化の練習を怠っている、練習を怠っているから言語化できず、仕事に時間がかかって、かえって忙しくなるということなのでしょう。
その社長さんは取材の中で、こうも仰っていました。「よいインプットがなければ、よいアウトプットはできない」。これはこの社長さんに限らず、よくいわれることですが、そのインプットのひとつが「本」なのだと思います。
みなさんに読んでいただく「原稿」という、よいアウトプットをするためにも、やっぱり読書は欠かせないなと、あの社長さんの言葉を思い出しています。