このところ散歩へ行くたびに、公園や道端に咲く花の写真を撮ることにハマっています。
きれいだな~、と思ったから撮っているということもありますが、もうひとつの楽しみもあるんです。写真を撮ったら「Googleレンズ」のアイコンをポチッと押して、花の名前を教えてもらうのです。
Googleレンズというのは、スマホの画像をAIが解析して、その画像がなんなのかを検索してくれる機能です。
Googleは「ググる」という言葉にもなっているほど、検索すればなんでも教えてくれますが、文字や言葉にしないと検索できません。例えば花の場合は、名前がわからなければ検索しようがありませんでした。
でも、Googleレンズなら画像があればOK。例えばこの写真の、花びらがフリンジみたいになってる花は、葉っぱの形はチューリップなんですが、花の名前がわからない。と思ってGoogleレンズをポチッと押してみると、チューリップの一種でクリスタルスターということがわかりました。名前がわかれば、他の特徴はネットで検索できますね。
ところで、こんな便利な機能ができる以前のこと。私がよく通る公園のすぐ近くで、紫色の大きな花が咲いていました。それは公園の隣にある住宅の庭先で、大きな鉢に植えられていた花でした。
何という花なんだろう?と思ってしばらく眺めていたら、ちょうどその家の方が外出から戻っていらしたんです。そこで、思い切って聞いてみました。
私「あの~、すみません。この花、なんていう名前ですか?」
住人さん「ああ、○○っていう(花の名前は忘れましたw)ランの一種なんですよ」
私「へぇ~。とってもきれいですね」
住人さん「ありがとうございます。私たち、最近こちらへ引っ越してきたばかりで…。以前はマンションだったから、この花もご近所の方に見てもらえなかったんですよ。よかったわ~」
私「あ、お引越しなさったばかりなんですか~」
という感じで、花の名前を聞いたことをきっかけに、世間話に花が咲きました。今でもその公園を通って住人さんをお見かけすると、ごあいさつしています。
Googleレンズで花の名前を調べるようになって、あの当時のことを思い出したので、ちょっと考えたんです。
AIは答えを教えてくれるけれど、ムダ話はしません。人間関係がわずらわしくなることがある世の中で、それはとても便利なことかもしれません。
でも、そのムダ話こそが、人と人とをつないでくれる大事なものである。そんなことを、私はあの立ち話から学んだような気がします。