コンビニに「たこめし風」のペヤングやきそばがあったので、買ってみました。パッケージの左側に「宮城県志津川高等学校と共同で企画」って書いてあったので。
志津川っていうのは、宮城県南三陸町というところにある地名です。南三陸町には、名産のタコをモチーフとした「オクトパス君」というキャラクターもいるんですよ。
そのオクトパス君は「南三陸復興ダコの会」というところに所属しているそうです。南三陸町は、2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた地域なんです。
・・・ということは、このやきそばには書いてありません。だけど、もし店頭にこういう情報が書いてあったら、お客さんが「買ってみよう」と思うきっかけになると思います。
そういうことを伝えるために必要なのが「言葉」ですよね。
私は文章を書く仕事をしているので、いろんな言葉を忘れないように、よくメモします。そして、メモ代わりにスマホで写真を撮ることもあります。
でも不思議なことに、写真ではそのときの状況は思い出せても、感情はちゃんと思い出せないことがあるんです。撮影したときは、あんなに「よかった!」と感動したり、満足したりしたはずなのに、それが薄れています。それに、メモ代わりの写真はたいてい、気持ちが明るいときに撮っている。落ち込んでいるときに撮った写真は、多くはありません。
うれしいときも悲しいときも、あのときの感情をリアルに思い出させてくれるのは、やっぱり言葉です。ほめられてうれしかった言葉、悔しくて泣きたくなった言葉、ふられて目の前が真っ暗になった言葉……。
そのときに書いた言葉を見ると「ああ、そうだった」と感情を思い出します。だから、書いておいてよかったと思うんです。
大事なのは「その時の感情をすぐに」書くこと。人間は忘れる生きものなので、時間が経てば経つほど冷静になって、「その時の感情」を他人事のように表現してしまいます。
文章を書くのが苦手という人も、メモくらいはできるはず。アナタ自身の感情を言葉にしてメモしておけば、この先きっと、役に立つことがあると思います。何より、表現のボキャブラリーが増えますしね。