コロナ禍になってから、周りの人と「雑談」をすることが減りました。こういうご時世だから、仕方がないといえば、仕方がないのですが、できないからこそ、かえってしたくなりませんか?雑談とか、どうでもいい話とか。
そういえば以前、よく取材をご一緒させていただいていた雑誌の編集長さんのこと。その方、どの取材先に行っても、どの人に会っても、必ず、取材の主旨以外のムダ話をするんです。
取材される側の人は「こんな話でいいんですか??」っていうくらいなんですけど、「いやいや、こういうムダ話が大事なんです」って、その編集長さんはいうんですね。
この方、とにかく人の話を引出すのがとってもウマイ。なんだか「話したくなっちゃう人」なんですよ。それは、このムダ話にもコツがあるんじゃないかと思います。
実際に、その方と一緒に取材した音声を後で聴いてみると、ムダ話した後の方が、相手がリラックスして、ペラペラといろんなことを喋っているわけです。勉強になるなぁ~。
そういえば、これもコロナ禍前の話ですが、とある会社の社長さんの取材をしていたところ、その会社の社長さんが「最近、営業スタイルを変えた」と仰る。何でも、それまでは効率重視だったので、電話営業がほとんどだったそうなのですが、一時期、あえて「会いに行く営業」にしたのだそうです。
すると、1顧客あたりの売上が2倍くらいに跳ね上がったのだとか。
その社長さん曰く「会いに行くと、ムダ話をするでしょ。その一見ムダに見える話から、新しい仕事に結びつくんですよ」
言われてみれば、私も対面で取材をするときは、お天気の話とか、取材先の周辺地域の話とか、あまり取材とは関係ない話をしてたなぁ。そういうワンクッション、結構、大事なんですよね。