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「お客さまの声」を文章にする

ここ数年、いろんな企業の広報担当者さんや経営者の方から「お客さまの声を取材してほしい」というご依頼をいただくことが増えました。

 

会社にとっての「お客さま」というのは、自社の商品やサービスを使ってくれた相手です。お客さまが商品やサービスを利用した前と後で、見た目でわかる変化は写真や映像、画像などで伝えることができます。

 

でも、見た目は変わらないのに中身は変わった場合、言葉やデータなどで伝えるしかありません。

 

その最たるものが、研修やコンサルティングだと思います。お客さまである人や会社の見た目は変わらなくても、中身は変わるわけですから。

 

社内の方が「お客さまの声」を取材するときのポイントをお伝えしますね。それはズバリ「自社サービスを利用する前と後を聞く」ということです。 

 

・なぜ当社を選んだのですか?というきっかけ

・当社のどこが良いと思いますか?という利点や魅力

 

こうしたことを「お話」として耳で聞いたとしても、問題はその後です。お客さまの音声をそのままコンテンツとして載せるわけにはいきませんから、文章にしますよね。いろんな会社のホームページで、インタビューをほぼそのまま文字起こししたものを掲載しているところもありますが、あれでは読みにくく、その会社のよさが伝わりにくいです。

 

そこで、ライターである私が、インタビューした音声を文章にするときのプロセスをお伝えします。ライターは「○○文字くらいの原稿」という出来上がりの結果は同じなのですが、みんな仕事のやり方が違うと思うので、これは私なりの方法です。

 

 

1.取材テーマを決める。

どんなテーマで、誰にお話をうかがうのかを決める。(ご依頼先によっては、ここまで決めておいてくれることもあり)

 

2.取材する。

お話をしてくれる方に会い、詳細にお話をうかがう。どんなテーマで取材をするかは事前に決めて伝えておくけれど、その場のノリで訊きたいことは全部訊く。

 

3.どんな切り口でまとめるか、改めて考える。

1.のテーマをもとにしつつ、現場の取材を大事にして、詳しい切り口を決める。どのくらいの文字数にするかも、この時に決める。(ご依頼先によっては、これを編集さんがやってくれる)

 

4.現場の音声を文字にする。

2.で聴いてきたお話を文字にする。この時、現場で聴いた時はムダと思った内容も、全て文字化することもある。文字にしてみると、意外と大事なことだったりする。

 

5.構成する。

4.で文字化した音声を、話題ごとにパーツに分け、小見出しを付け、それをどんな順番に並べるか決める。

4.で文字起こしした状態は時系列であり、取材時はその場のノリで訊いているので、読者にはわかりにくい。なので、3.で決めた切り口について(←ココ重要!)初めて読んだ人でも分かるようにするには、どのように伝えたらいいのかを考える。

 

6.編集する。

5.で決めた構成に従い、3.で決めた文字数に編集する。編集してみると、4.で文字化した「ムダだと思っていた部分」が活きてくる。

 

7.全体の流れを確認する。

全体を通して読んでみて、スムーズに読めるか、かぶっているところはないかを確認する。

 

「お客さまの声」は、ホームページなどのコンテンツとしておなじみですが、実はそこにはいろんなことが隠れています。その企業の魅力、お客さまのニーズ、今後の業界のあり方などなど。聞き方によってはこれからのお仕事のヒントになります。

 

「取材や原稿にする作業が大変…」という方は、私にご連絡くださいませ。お問い合わせはこちらでございます。あ、今回のシメは宣伝になっちゃった(笑)。