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深呼吸するように書く。

どなたの言葉か失念してしまったけれど、

「息をするように書く」

というのを、ツイッターで見かけました。おそらく、ライターさんか、編集者の方が書いたものだと思います。

 

まるで息をするように、自然に文章を綴るという意味なのでしょう。けれど、文章を書くことを生業にしている私自身、こうしてブログを書くのでも、ましてやクライアントさんからご依頼を受けた文章を書くのでも、「息をする」というのとはほど遠い。

 

「こんなこと、書いても大丈夫かな?」

「これって、なんて表現したら伝わるかな?」

「シメはどうしよう?」

なんてあれこれ考えてしまって、ひとつのブログなどを書くのに何時間もかかったり、考えすぎて、結局、書くのをやめてしまったりします。

 

今日も、こんなに素敵なヒガンバナの写真が撮れたので、「よし!今日はヒガンバナのことを書こう!」と思ったのですが、さて、何を書こう?と、最初からつまづいてしまいました。

 

グーグルで調べれば、ヒガンバナに関することはたくさん載っています。どんな種類に属する花で、植物学的にはどんなもので、はたまた画像検索にすれば、ヒガンバナをモチーフにしたり、モデルにした作品が出てくるかもしれません。

 

だけど、それを書いたところで、私が書く意味がないんですよね。単に「情報をコピペしただけ」ですから。

 

だから、最近はあえて「調べないで書く」ことがあります。調べないで、写真を見て書く。写真を撮った時のことを思い出して書く。もしくは、写真を見ながら頭に浮かんだ妄想を書く。

 

今日は、このヒガンバナを撮る時、ものすごく暑かった。もう10月なのに。

 

外出する直前、ラジオから流れてきた天気予報で、アナウンサーの方が「今日は、夏休みの終わりごろの気温です」と言っていました。8月下旬から9月上旬ごろの気温だそうです。

 

そんな声を耳にした後で見つけた、ヒガンバナ。

 

まさに、体感的には「夏休みの終わりごろ」の気温でしたが、ヒガンバナは「彼岸のころ」に咲くからヒガンバナ。今年はその名が示す時期よりも、少し遅く咲いたけれど、やっぱり、自然はきちんと季節を教えてくれるのです。

 

それにしても、この花、彼岸のころに咲くのに、花の形は夜空に咲く「花火」みたい。花火は夏の風物詩なのに。

 

ここまで「息をするように」というほど、自然に書けたわけではありませんが、頭の中に思い浮かんだことを、つれづれに書いてみました。やってみると、案外、悪くないかも。私にとっては「息をするように書く」というよりも「深呼吸するように書く」という感じ。こういう書き方を、ブログで、ちょっと続けてみようと思います。