この写真、通称「マンタ」です。正式名称は「オニイトマキエイ」という、ちょっといかつい名前です。
マンタを水族館で眺めていると、水中にいるのに、空を飛んでいるみたいだな、と思うことがあります。翼のように見えるひれ(?)をひらひらと優雅に上下させて泳ぐ姿は、背景をそのまま空に変えても、なんの違和感もなく溶け込んでいきそうです。
こんな風に自由に、広い視野で、仕事ができたらいいなと、ふと思いました。
実は、このブログを書いている私は今、水族館ではなく、渋谷にあるコワーキングスペースにいます。ここは、渋谷という場所柄、IT関係やイベント関係など、いろんな業界のいろんな企業の人たちが集まって、打ち合わせをしたりしています。
個室があるわけではないので、当然ながら、彼らの声がすべて、私の耳にも入ってきます。
彼らの打ち合わせや会議の話を聞いていると(聞き耳を立てているわけではなくて、あくまでも聞こえちゃうんですけどね)、「いろんな条件に縛られて、大変だな~」と思います。その条件を前提にして、話し合いをしているから、突飛なアイデアは出て来ない。「海外ではこんな例があるけど、日本じゃムリだよね…」みたいな話が多いです。
せっかく渋谷なのに。せっかく、コワーキングスペースという自由な場で話をしているのに。ここは、会社の会議室じゃないんだよ??もったいない。
このコワーキングスペースは、商業施設内にあるので、ガラスの向こうには、数え切れないくらいの人たちが歩いています。だけど、打ち合わせをしている人たちは、パソコンの画面をのぞきこんだまま。パソコンの画面なんて、渋谷じゃなくても見られるのに。
インターネットの中の情報も、会議用の資料も、それらをつくった人の、なんらかの「意図」が含まれています。打ち合わせや会議は、なにかしらの目的があってやってるはずなので、資料をもとにする必要はあると思います。でも、そればかり見ていると、自由な意見交換にはならない=思い切ったアイデアが出ない、と思うんですね。条件に縛られてしまうから。
せっかく自由な場所にいて、お互いの時間を共有しているのなら、もっとフラットに話をしてみると、いいんじゃないでしょうか。「できないかもしれないけど」を前提にするくらいの話を。
「ええ~!そんなの、ムリ!」
「あ、でも、おもしろいかも!」
海のマンタが、空を飛ぶくらいの、ユニークなアイデアが生まれるかもしれませんよ。