このところ、ずーっと持ち歩いている本があります。それがこの本「スタンフォードの自分を変える教室」(ケリー・マクゴニガル著/だいわ文庫)です。
この本を読んで以来、私は事あるごとに、自分のアタマの中で「私の望むことは何だっけ?」という言葉を繰り返しています。
この本の著者は、スタンフォード大学で心理学の博士号を取得した、健康心理学者。心理学と神経科学、医学の知見を用いて、人々の健康や幸福、成功などに役立つ方法を伝えている方です。
彼女によれば、人間の意志力をつかさどる脳の領域は「やる力」「やらない力」「望む力」の3つに分かれているそうです。
で、この「望む力」があるから、人は行動を起こしたり、誘惑をはねのけたりするモチベーションが上がるのだそうです。具体的には、「痩せて美しくなりたい」と望むから、脳の他の領域が「食べちゃえ!飲んじゃえ!」と叫んでも、抑制がきく、というわけですね。
だから「望む力」をつくりだすのは、とても大事なことだと。自分の意志力が弱くなっていると感じたら、「望む力」を利用してやる気を出そうと。
と、いうようなことが、この本には具体的に、科学的に書いてあります。先ほどのダイエットのようなことや、さまざまな実験をした結果なども書いてあるので、とてもわかりやすく、納得のいく内容です。
私、実は、8月にとても深い悩みを抱えてしまいまして(プライベートなことなんですが)。そんな時に、この本に出会って、本当によかったと思っています。
悩みを抱えていると、なかなか前向きになることができないもの。普段はとっても前向きに生きている私でも、今回の悩みはかなりコタエました…。しばらく仕事が手につかないくらいでした。
で、そんな時にこの本に出会って、「望む力」を知った時に、「私は、このまま落ち込むんじゃなくて、幸せになることを望む」って、ぼんやりと思ったんですね。目標っていうよりも、本当にぼんやりと、そう思うことにしました。
そうしたら「落ち込んでいたら、幸せになれないじゃん」という、当たり前のことがわかるようになって、少しずつ、本当にゆっくりとですが、落ち込んでいた自分から、普段の自分に戻ることができました。この本がなかったら、「望む力」のことを知らなかったら、まだ落ち込んでいたかもしれません。
ちょうど、9月が始まったばかり。この本のおかげで、気持ちを切りかえることができたので、これからは「望む力」を利用して、幸せになれることをやっていこうと思っています。
今回の私の場合は、マイナスの自分から、ゼロの自分に戻るために、この本の知識が役に立ったと思います。でも、本当は、ゼロの自分からプラスの自分になるために、この本があります。だって、本の帯が「一度きりの人生が最高の人生に変わる講義」ですから。
もし今、何かで悩んでいるなら、迷っているなら、自分の意志の弱さを感じているなら、この本を手に取ることをおすすめします。