「梅雨空」という言葉があります。
梅雨時の、雨雲におおわれた空模様(デジタル大辞泉より)のことをいいますが、今の私が、まさにそれです。
結論からいうと、「これから自分が何をしたいのかが見えない」から、まるで梅雨時の空のように、モヤモヤしています。
私はこれまで、ライターとしてさまざまな企業やお店の経営者の方に出会い、取材をして、原稿を書いてきました。雑誌やウェブなどのメディアから依頼を受けて、それらのメディアに掲載するための原稿を書く、というのが主な仕事でした。
ところが1年ほど前、そうした仕事の方法に限界を感じる出来事がありました。突然、複数の仕事がキャンセルになったのです。
それで、「メディアからの依頼ではなく、自分でコンテンツを作る!」と決めて、ブログをできる限り頻繁に更新するようになりました。
すると不思議なことに、仕事に変化が表れ始めたのです。出版社などのメディアではなく、マーケティング会社や企業の広報担当からご依頼をいただくようになりました。
現在では、原稿料(一般の企業でいえば売上)は、メディアからの金額よりも、企業からの金額の方が高くなっています。
もともと、私が原稿というものを書き始めたのは、ニュースの取材原稿がスタートでした。主に取材していたのは、環境や教育関連で、時々は地方経済ネタなどもありました。ですから今でも、やわらかい情報系のネタというよりは、カタいビジネス系のネタをやわらかく書く、という方が得意です。
それが、マーケティング会社や企業の広報のニーズに合致したのだと思います。
今は、ひとくちに「メディア」といってもさまざまです。大きく分けると、いわゆるオールドメディアといわれる新聞、テレビ、雑誌と、ウェブメディアに分かれます。ウェブメディアでも、これまでのオールドメディアのように自社で取材をした情報を中心に発信しているサイトと、Yahoo!ニュースに代表されるように、自社で取材したものではなく、プラットフォームや「まとめサイト」といわれるサイトもメディアといわれています。
私がやりたいことは、プラットフォームや、まとめサイトではありません。むしろ、私が取材したり、考えたりして発信したことを、他のメディアが取り上げるくらいになってほしい。
ということは、今、私がマーケティング会社や企業広報のお仕事を手伝っているのは、いい流れなんじゃないだろうか。
「過渡期」という言葉があります。
ものごとの変わり目の不安定な時期(ベネッセ新修国語辞典2版より)なのだそうです。私は今、自分が自分の「過渡期」にいるような気がしています。