ゴールデンウイークが始まりました。しかも、今年は10連休。みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
私はフリーライターという自営業なので、連休なんて全く関係なく、フツーに仕事しています。
ありがたいことに、去年もそうでした。忙しかったんです、去年のゴールデンウイークも。連休明けまでに仕上げなければならない原稿があって、その原稿が単行本になるはずでした。
「はずでした」というのは、ならなかったんです、本に。去年のゴールデンウイークに私が書き上げた原稿は、担当編集者の都合により、本にならないまま、お蔵入りになってしまいました…。
担当編集者の都合でお蔵入りになったのに、私はきちんと原稿を出したのに、私に入るはずだった原稿料は、予定の半分しか支払われていません。思えば、あの時期くらいから、なんだかヘンな運気(?)だったのだと思います。
その後、別の出版社からの依頼で、京都まで取材に行ったにも関わらず、仕事がキャンセルになったり、ゴーストライターの依頼を受けて打ち合わせをしたのに、それもキャンセルになったりと、「なんで?!」と思うようなことが続きました。当然、お財布の中はかなりのピンチ状態…。それが、去年の6月頃です。
仕事がない、お金がない、あるのは時間だけ。その時間すらも、今後の仕事や経済的な不安でいっぱいで、どうすればいいのかわかりませんでした。
けれど、「なんでこんな状況になっちゃったのか??」とよくよく考えてみれば、それは私が、仕事を出版社に頼りきっていたからなんじゃないか?と思ったんですね。
このところ「出版不況」なんて言われています。
業界に身を置いているにも関わらず、実は私自身はほとんど「出版不況」の意識はありませんでした。去年、前述のように立て続けに仕事がキャンセルになるまで、定期的にお仕事をいただいていたからです。でも去年から、雑誌のページ数が減ったり、取材や原稿の依頼が減ったりするようになりました。
ええ~?!どうするんだよっ!!食っていけないじゃないか!!
と思って、半ばヤケクソになって始めたのが、今のブログです。このホームページにつれづれに書いているブログと、アメブロに書いている「美味と物語」というショートストーリー。
これらは、とにかく出版社には頼らず、自分でコンテンツを書いて、ウェブなり、書籍にするなりして、「自分のオリジナルで稼ごう!」と思って書き始めました。
あれから1年近くが経ちましたが、いまだにどちらのブログもお金にはなっていません(笑)。
でも、確実に言えることが3つあります。
1つ目。不思議なことに、お仕事の依頼が増えたこと。今までお世話になっていた出版社さんだけではなく、しばらく音沙汰がなかった出版社さんからも、定期的にお仕事の依頼が来るようになりました。出版社さん以外の企業からも、広報やPRの原稿を書くお仕事をいただいています。
2つ目。仕事が速くなったこと。私は自分で言うのもナンですが、これまでも、原稿を書くのは遅い方ではないと思っていました。でも、ブログを書くようになって、明らかに以前よりもタイピングの速度が速くなったし、何よりも、アタマの中で考えたことを文章化することが速くなりました。
3つ目。これは自分でも意外なのですが、改めて「あ!私、やっぱり、文章を書くのが好きだったんだ!好きなことを仕事にしたんだ!」と思えるようになったことです。
私はライターなので、どなたかから依頼を受けてお仕事をして、お金をいただくのも文章を書くことですが、こうしてブログを書いているのも、お金にはならないけれど楽しい!なんでですかねぇ。文章を書くの、キライな人もいるのにねぇ。
ってことで、今年もゴールデンウイークはお仕事しています。連休明けが締め切りの原稿があるからです。でも、明らかに去年と違うのは、本当に仕事を楽しんでいるってことかな。去年までの私は「好きなことを仕事にしている」って言いながら、眉間にシワを寄せて仕事をしていたような気がします。
去年、仕事のキャンセルが相次いでいなかったら、こんなにブログを書いていなかったかもしれないし、文章を書く楽しさに改めて気づいていなかったかもしれない。そう思うと、やっぱり「ピンチはチャンス」なのであります。