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風の人と土の人が「風土」をつくる

今日は久々に、沖縄ネタではないことを書きます。このところ「風の人、土の人」という言葉を思い出すことが、たくさんあるからです。

 

私がこの言葉を初めて知ったのは「ふるさとを元気にする仕事」(山崎亮著、ちくまプリマ―新書)という本を読んだ時。この本については、以前「ふるさとを元気にする仕事とまちづくり」というブログに書いているので、よろしければどうぞ。

 

この本に登場する「風の人」「土の人」について、本文から少し引用しながら書きます。

 

“風は外から食料や文化や技術などの種を運んでくる”ので「風の人」で、“(風が運んできた)種を土が受け止め、芽を出すように長い年月をかけて育む”のが「土の人」です。

 

この「風の人」と「土の人」が合わさって「風土」ができる、というようなことが、この本に書いてあります。変化をもたらす人を表す「よそ者、若者、バカ者」という言葉がありますが、風と土の人は、この言葉に近いのかもしれません。

 

もともとはその土地になかった変化のタネを持ってくるのが風の人。風なので、長期間その土地に居続けることはありません。一方で、その土地に移り住んだり、もともとその土地の人でも新たな考えを外から入れたりして、時間をかけて少しずつタネを育成させるのが土の人なわけです。

 

この本は、まちづくりについて書いてあるのですが、このところ私は、いろんなことが「風の人と土の人」に当てはまるんだなぁ、と思っています。例えば「企業風土」という言葉があるように、企業もこの考え方が当てはまります。

 

ちょうど先日、社内組織の改革に取り組んでいる方とお話をする機会がありました。その企業は、とても長い歴史のある老舗企業で、当初、なかなか改革に理解が得られなかったのだそうです。でも、改革しなければ、これから会社の成長は見込めないかもしれない。そう思って、その方は日々、社内の人たちと話し合いを続けています。

 

その方に、風の人と土の人の話をしたら、とても納得していらっしゃいました。この企業の場合には、改革に取り組んでいる方が風の人です。風の人が運んできたタネを、土の人がどう育てるのか。タネがあっても、土がなければ、つまりそのタネを育てる人がいなければ、変化には対応できないわけです。

 

私もどちらかというと、風の人です。一か所に長く留まって何かを成し遂げるというよりは、新しいタネを運んできて、変化のきっかけを与えて、「後はよろしく!」っていう感じ。わかりやすく言うと、新規開拓者タイプかな。

 

風の人の良さは、臨機応変な対応やフットワークの軽さだと思うし、土の人の良さは、根気強さやじっくりと取り組む姿勢だと思います。仕事だけじゃなくて、何でもですが、どちらが欠けてもダメなんですよね。

 

・・・ということを思うことが、最近よくあって、いつかブログに書こうと思っていました。あなた自身は「風の人」ですか?それとも「土の人」でしょうか?