今では日本でもすっかりおなじみになったハロウィン。私が初めてハロウィンのイベントを知ったのは、沖縄に住んでいた学生時代(もう20年以上前!)です。
10月の今の時期、外国人の子どもたちが仮装して「Trick or Treat!」=お菓子くれなきゃいたずらしちゃうぞ!と言いながら家々を回る光景を初めて見ました。
家の近くを歩いていて、仮装した子どもたちの一団に会い、なぜかステッキ型のキャンディーをもらった覚えもあります。正直、当時はなんのことかわからなくて「ん??なんで子どもが仮装?なんでキャンディー??」と思いました。
当時、私が住んでいたのは沖縄本島中部の宜野湾市。私が通っていた琉球大学の近くです。市内の内陸側には大学などの学校や住宅が多く、沿岸部には大きなコンベンション施設やホテル、青い海のビーチやマリーナがあります。横浜ベイスターズのキャンプ地としても知られていますね。
宜野湾市には、米軍の普天間飛行場があります。市内を歩いたり、車で走ったりすると、道路沿いには米軍基地の金網フェンスがたくさんあります。フェンスの向こうはアメリカ。軍用車両を見かけることもしょっちゅうだし、屈強な外国人やその家族がいるのも普通です。
普天間飛行場はヘリコプターなどがたくさん配備されています。琉球大学で講義を受けていると「バラバラバラバラ…」というヘリコプターの音を聞かない日はほとんどありませんでした。
ひとくちに「沖縄に住んでいた」と言っても、住む場所によって、環境が全然違います。私が初めて沖縄に住んだのは前述のような環境でしたから、那覇市に引っ越した時に「那覇って、静かだなぁ」と思ったのを覚えています。
県庁所在地である那覇市は、ビルが建ち並び、モノレールが走り、デパートや大きなショッピングセンターもある大都市です。沿岸部には米軍の施設もありますが、宜野湾市に比べればはるかに少ない。道路沿いに金網フェンスを見かけることは多くないのです。そして、軍用機が空を飛ぶことは、通常はありません。
また、学生時代の夏休みにほんの短い間ですが、宮古島で住み込みのアルバイトをしていたこともあります。宮古島は沖縄県内でも大きな離島で、主な産業は観光と農業。真っ白い砂と青い海のビーチや、美しいダイビングスポット、4月頃に行われるトライアスロン大会でも知られています。宮古島の空は、本当に静かでした。
きっと、沖縄に観光で訪れる方々は、宮古島のような環境をイメージしている人が多いでしょう。私も最初はそうでした。
沖縄に観光で初めて行った人にも、沖縄にハマって何度も訪れている人にも、それぞれの沖縄があると思います。でも、住んでみると、また違った沖縄が見えてきます。